マイクロを使った治療とメインテナンス
- TOP
- マイクロを使った治療とメインテナンス
マイクロスコープによる治療とメインテナンス
歯科治療では、痛みを取るだけでなく病気の原因を突き止めて、それを取り除くことが大切です。たとえば、むし歯治療では感染部分を残さず削らなければ再発リスクが高まります。また、削りすぎてしまえば、健康な歯質が多く失われてしまいます。歯の健康を守るためには、さまざまな機器を用いた精密な治療が必要です。
当院では、安全・確実な精密治療を行うために、マイクロスコープを始め、さまざまな先端機器を積極的に導入しています。
歯科用マイクロ
スコープとは
マイクロスコープは医科では眼科・脳神経外科・形成外科などで、高倍率・強拡大の視野で精密な手術を求められる場面にて幅広く使用されています。
ミクロン単位の誤差も治療の結果に結びつく歯科の世界におきましても、より精密でより確実な治療を行おうとすれば、マイクロスコープは必須の機器です。
当院の歯科用マイクロスコープは最大24倍まで拡大が可能で、肉眼で行う治療とは全く異なります。
当院の歯科医師・歯科衛生士は通常の診療で3.2〜10倍の拡大鏡を用いて診療しており、全ての治療で歯科用マイクロスコープを使用する訳ではありませんが、より精密さが求められる場面におきまして、歯科用マイクロスコープを使用して診査診断・治療を行っております。
全国の歯科医院での歯科用マイクロスコープの導入率は、まだ10%程度と言われています。今後どんどん普及していくと思われますが、マイクロスコープを使用するのも訓練が必要です。
当院におきましても、歯科用マイクロスコープを2台導入し、歯科医師だけでなく歯科衛生士も日常的に使用できるように、日々研鑽を積んでおります。
歯科用マイクロ
スコープの3つの特長(拡大・光源・記録)
拡大
高倍率・強拡大の視野で、肉眼では分からない歯の状態を正確に捉えられるため、治療の精度を最大限に高められます。削りすぎ・削り残しを防ぎ、すき間なく詰める・埋めることができるため、歯の寿命を延ばせるようになります。
治療を繰り返すほどご自身の歯の質が失われ、歯はもろくなっていき、最終的に抜歯へと至ることが多くあります。そのため、マイクロスコープを用いて一度の治療でもしっかり時間をかけ、精度の高い治療をすることが、歯を長く保つことにつながります。
光源(明るさ)
診療台には通常お口の中を照らすLEDの照明がついています。口腔内全体のスクリーニングや舌・口腔粘膜を観察するのには十分ですが、1本1本の歯の細部をしっかりと観察するには明るさが不十分です。また、当院の歯科医師・歯科衛生士が常時使用している拡大鏡にもLEDライトがついていますが、根管治療(歯の根の治療)や歯周病治療などでの深い場所を強拡大で観察・治療する際には、歯科用マイクロスコープの強い光源が必要になってきます。歯科用マイクロスコープの強拡大・強い光源で、詳細を把握して診断の精度が上がり、より精密な治療が可能となります。
記録
歯科用マイクロスコープのもう一つの特徴として、写真や動画で記録することができるという大きなメリットがあります。口腔内は狭くて暗い場所なので、手鏡で説明をしようとしてもなかなか患者さまに伝わりません。
当院では全診療台にCCDを配置しており、口腔内の状態や治療前後の写真を撮影して患者さまに見ていただいておりますが、歯科用マイクロスコープではご自分の口腔内で行われた治療やメインテナンスを実際に動画で見ることができます。動画を見ることで、今日はどんな治療をされたのか?という不安は解消され、現在の歯や歯肉の状態やご自身でのメインテナンスのポイントも知っていただくことができます。
VRメガネ
歯科医師や歯科衛生士が歯科用マイクロスコープで見て口腔内を診察したり治療・手術している画面を、患者さまもリアルタイムで見ることができます。ご希望がございましたら、スタッフまでお申し付けください。
歯科用マイクロスコープ
を用いた治療
むし歯治療
治療部位を高倍率で観察できるので、虫歯の取り残しや削りすぎるリスクを抑えることができます。
ダイレクトボンディング
初期から中期のむし歯治療では、セラミックを含んだ素材のコンポジットレジンという材料を用いて削った部分を埋めます。材料を少しずつ直接歯に盛り足して形を作っていくので、非常に繊細な治療です。歯科用マイクロスコープを用いることで高倍率に拡大して行うことができるので、精度の高い仕上がりを可能としています。
根管治療
根管治療の精度を高めるには、感染源を残さないことが大切です。歯科用マイクロスコープを用いることで、感染源を見落とさず、徹底的に除去することができます。
歯髄温存療法(VPT)
虫歯が深部にまで進行し神経に達してしまった場合、通常の治療ではその歯の神経を全て抜く治療になります。しかし歯科用マイクロスコープを用いて神経を強拡大で観察することで、炎症のある部分の歯髄のみを超音波にて除去し、MTAセメントという薬を詰めることで神経を保存することが可能となります。
歯周病治療
歯科用マイクロスコープによる拡大視野下で、歯についた歯石やプラークを除去します。歯や歯ぐきを傷つけず、徹底的に除去できるようになります。また歯周病によって失われた骨を再生させる歯周組織再生療法も拡大視野にて精密に行います。
全額診査
歯と歯の間に隠れた小さなむし歯、歯のヒビ、不適合修復物は肉眼では確認できません。マイクロスコープであれば、細かくお口のリスクチェックが可能です。
メインテナンス
虫歯や歯周病を未然に予防するためには、プラークや歯石をきれいに取り除くことが必要です。当院の歯科衛生士も歯科用マイロスコープを用いて、お口のメインテナンスをさせていただいております。