予防・メインテナンス
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予防歯科とメインテナンスについて
日本人の多くの方は「痛くなってから治療すれば良い」と考えています。しかし、生涯ずっとご自身の歯で食事を楽しむためには「病気にならないように予防する」意識が大切です。
確かに、むし歯や歯周病などのトラブルを早期発見・早期治療すれば、歯の健康を末長く保ちやすくなります。しかし、どんなに軽度のむし歯であっても、削れば天然の歯質が失われます。治療をしたからといっても元の天然の歯の状態には戻すことはできず、人工物で修復するだけで、その人工物は一生口腔内で保たれるとは限りません。治療を繰り返せば健康な歯質は失われ、いずれ歯そのものが失われてしまいます。歯を健康な状態のまま保つには、予防して病気にならないことがとても大切なのです。
こんな症状ありませんか?
- 親知らずに痛み・腫れがある
- グラグラする歯がある
- 口の中の粘膜がただれていて食べ物が当たると痛い
- 口の中の違和感、痛み、乾燥感
- 顎が腫れている
- 舌や歯ぐき、口の中の粘膜にできものがある
- 舌が痛い、違和感がある
- 口が開きにくい、口を開けるとあごに音がする
完治するまで治療しましょう
歯科治療後、健康な状態を保つにはメインテナンスを継続することが大切です。しかしそのためには、歯の治療をしっかり終わらせなければいけません。「治療回数が多いから」「痛みがなくなったから」といった理由で通院を途中でやめてしまうと、以下のようなリスクがあります。
- 治療途中であるため、病気がさらに進行してしまう
- それまで治療していたのとは違う病気になってしまう
- 初診のときよりも、お口の健康状態が悪化する
完治したと思いがちなタイミング
※表は左右にスクロールして確認することができます。
痛みが治まった | 仮歯を装着した | 被せものの製作途中 | 根管治療中 |
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応急処置後、痛みがなくなったために通院をやめてしまう方は少なくありません。あくまでも痛みを取り除いただけで、治療は終わっていません。 | 仮歯を入れると、ある程度噛めるようになるため、回復したように感じます。しかし、仮の歯なので、割れたりすぐに取れたり、中がむし歯になったりすることがあります。 | むし歯部分を削ったことで痛みがなくなり、通院をやめてしまうケースもあります。時間をあけると、せっかく作った被せものが合わなくなり、作り直しが必要です。 | 根管治療は治療回数が多くなる傾向にあります。そのため、神経を取ることで痛みがなくなったタイミングで通院をやめる方も少なくありません。しかしそれは、むし歯を進行させて、抜歯リスクを高める行為です。 |
予防の大切さ
むし歯になったら、歯を削って詰めものや被せものをする治療をします。確かに痛みはなくなり、噛むこともできるようになりますが、「歯が健康になった」ということとは異なります。
歯は一度削ってしまうと元には戻りません。歯を削って詰め物や被せ物などの人工物で修復しても口の中の人工物は劣化していき、そしてブラッシングが改善できていないとむし歯の再発を繰り返します。再発を繰り返せば削れる歯もなくなってしまいます。最悪の場合は抜歯となり、ブリッジや入れ歯、インプラント治療などに頼ることになってしまいます。予防を心がけ、自分の歯を健康に守ることは「最善の治療法」なのです。当院では、定期検診やメインテナンスはそれぞれの患者さまに合わせて1~4ヶ月に1度を目安に受けることをおすすめしています。
予防歯科メニュー
ブラッシングのアドバイス
プラークが赤く染まる薬剤を塗布し、歯に付着しているプラークを確認します。普段のブラッシングでどのくらいみがき残しがあるのか分かります。結果に基づき、適切な歯みがき方法や、みがき残しをなくすコツ、歯ブラシの使い方などを丁寧にアドバイスし、患者さまに合った歯ブラシや歯磨剤、洗口液などを処方いたします。
スケーリング
むし歯や歯周病などのお口のトラブルを予防するためには、細菌の棲み家である歯石を除去しなくてはなりません。ところが、ご自身の歯みがきだけでは十分に落とすことができません。そこで、超音波の専用器具で、歯に付着した歯石を隅々まできれいに落とします。
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
セルフケアでは落としきれない歯の表面の汚れ(バイオフィルム)などの汚れを、より集中的に取り除く処置です。歯周ポケットや歯の付け根など歯ブラシでは磨くことが難しい部分までラバー製の器具やエアフローといった器具でケアするので、施術後は汚れが付きにくくなり、口臭を防ぎ、歯の着色も取れて歯の色を白くする効果もあります。
フッ素の塗布
歯の表面がきれいになったところで、歯に、むし歯を予防する働きのあるフッ素を塗布し歯質を強化します。酸によって溶けてしまった歯の表面を再石灰化させる効果が期待できます。乳歯から永久歯に生えかわった直後のむし歯予防にも最適です。
口腔内診査の流れ
- 01むし歯・歯周病チェック
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口腔内診査により、むし歯や歯周病がないか、舌や歯ぐき・口の中の粘膜に病気がないかチェックします。あわせて、噛み合わせなど、お口全体の状態も確認します。
- 02歯のクリーニング
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専用の器具を用いて、むし歯・歯周病の原因となる歯石の除去や、バイオフィルムの除去などを行います。
- 03口腔内検査終了
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むし歯・歯周病やお口全体の状態をチェックし、歯をクリーニングすることで口内環境が整います。
口腔内診査を受ける頻度は患者さまにもよりますが、3ヶ月に1回程度が目安です。このくらいのペースで口腔内検査を受けている患者さまのお口の中は健康な状態が保たれます。そのため、異常が見つかることはほとんどありません。また万が一、お口のトラブルがあったとしても、定期的に口腔内診査を受けていれば、早期発見・早期治療により健康な歯・健康な口腔内を保つことができます。